東北マリンサイエンスでは、二枚貝を使った沿岸環境のモニタリングを行っています。
二枚貝のムラサキイガイは海水をろ過することで餌であるプランクトンや有機物の粒子を食べています。その時に、生物にたまりやすい化学物質は海水や粒子からムラサキイガイの中へと移動していきます。
岸壁にくっついているムラサキイガイはあまり移動しません。なので、ムラサキイガイを分析すると、海水をそのまま分析するよりも簡単にその場所の生物にたまりやすい物質の状態を調べることができるのです。
この日は雨の中、年に一度のサンプリング。福島から茨城の沿岸をまわり、岸壁からじょれんを使ってごりごりムラサキイガイを採取します。なかなか固かったり他の貝にうもれたりしていて、採るのが難しいです。上からのぞいて黒い影が見えて、お!いるいる~!と思ったらウニだった…なんてことも。
毎年訪れるたびに、少しずつ復興している様子が見えています。後日、宮城や岩手沿岸も回ります。(水川/農工大) |