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報告・東北マリンサイエンス 新青丸KS15-01次航海
3月初旬に実施された、東北マリンサイエンス新青丸KS 15-01次航海に乗船しました。
これまで私たちは、「東日本大震災の巨大津波が、三陸沿岸生態系にどのような影響を与えたのか?津波による擾乱から生態系がどのように回復していくのか?」を明らかにする目的で、2012年より年4回の航海を実施してきました。
この航海では、大槌湾および大槌湾沖、釜石湾、女川湾および女川湾沖を調査地点としています。これまで唯一、大槌湾内のみ、CTD(水温・塩分などの水質を観測する機材)やロゼット採水器などの大型の観測機材を投入しての観測ができていませんでした。
それは、大槌湾の海底には、津波によって運ばれた瓦礫や漁網が未だに堆積している可能性があるためです。安全に大型機材を用いた観測を行う為には、海底の状況を目視によって事前確認する必要があります。本航海では、今後新青丸による大槌湾での観測を行っていくために、小型ROV(無人海底探査機)を用いた海底環境の調査を行いました(写真1、2)。
実際に観測を行うと、大槌湾観測点付近の海底は、瓦礫や漁網などは全く見当たらず、生き物の巣穴だけが無数に見られました(写真3)。津波から4年の間に、瓦礫などはどこかに流れていってしまったようです。
これまで大槌湾は、新青丸の母港であるにも関わらず、海底環境が把握できていないことから、調査が滞っていました。震災後、大槌湾で淡青丸や新青丸によるCTD観測を行うことができたのはこれが初めてで、CTDが大槌湾に投入される際は、非常に感慨深いものがありました。これから大槌湾でもCTD観測や採水、採泥が可能になることで、より詳細なデータを得ることができるようになります。
実は今回、ROVに関してはまったくの素人である私が操作を任されました。
ROV観測を行うにあたっては、事前に横須賀港にて新青丸乗組員の方々と入念に打ち合わせや操作練習を行いました。船員の皆さんは、私が少しでも負担無くROVの操作が出来るように、細かな点まで工夫をして下さり、一体となって観測に取り組みました。大槌湾でROV観測を行った際には、モニターに映し出された海底を見て、研究者も船員さんも一緒に驚きと感動を共有することができました(写真4)。
今回ROVによる観測を実行するにあたって、新青丸の吉田船長、那須電子長、三森一等航海士、甲板部をはじめとする船員の皆さんに、航海前から多大なご協力と温かい励ましのお言葉をいただきましたこと、大変感謝しております。
観測後、吉田船長には「今後につながる大きな一歩ですね。」という言葉をかけていただきました。これを大きな一歩にすべく、東北マリンサイエンス新青丸航海を通じて、これから自分の研究がどのように東北地方の復興に、より具体的な形で貢献できるのかを、改めて考えて行かなければならないと強く感じました。
(高巣裕之・生元素動態分野)
記入者:
メーユ
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