2016年5月12日(木) 午前 実習4日目は、岩手県水産技術センターでの実習でした。岩手県の漁業について講義をして頂き、その後、まず、サケ稚魚の解剖実習を行いました。体長、重量を測定した後、エラ、肝臓、胃、腸を摘出します。実習2日目の地引き網調査の後に体長と重量測定を習得していたので、そこはスムーズに行うことができましたが、解剖にはやや手こずっていたようです。
解剖の後には、サケの耳石(耳の中にできる炭酸カルシウム結晶)も観察。飼育時の水温を調節することで、耳石に孵化場独自の「バーコード」をつけているそうです。このバーコードのお陰で、孵化場で生まれたサケが世界のどこに行っても、出身地が分かるのだそうです(写真左上)。
サケ稚魚の解剖実習の後は、食品加工の実習です。まずはサワラのレトルト食品を作りました。切り身にして、タレに浸し、専用の袋に詰めて加熱します(写真右上)。1時間半程度で完成するそうです。 続いては、ワカメの芯抜き(写真左下)。切れ目をつけて引っ張るとスルスルっと芯を抜けるのですが、この行程は、今も漁師さんたちが手作業でやっているのだとか。こんなに機械化が進んだ現代でも、手作業に依る部分が大いにあるのですね。 午後 4日目の午後は、プランクトンの観察とホタテとカキ養殖についての実習です。センター前の岸壁からネットを曳いてプランクトンを採集し(写真右下)、顕微鏡で観察しました。ホタテなどの養殖貝類が有毒プランクトンを食べると、毒化し出荷制限がかかる恐れがあります。そのため、定期的に海水サンプルに有毒プランクトンがいないかどうか観察しているそうです。(Y.M)
|