2016年5月11日(水)
午前 実習3日目。調査船・弥生に乗って大槌湾で採水・採泥を行いました(写真左上)。うねりが入っていたので、当初予定していた湾口付近の測点をスキップして、湾内の4地点で観測を実施しました。少し酔い気味の学生もいたようです。 泥サンプルをセンターに持ち帰ってきて、底生生物のソーティング。ヨコエビやゴカイが採れました(写真右上)。
午後 実習3日目の午後1時限目。東北マリンサイエンス拠点形成事業・プロジェグランメーユのポスドク・伯耆匠二さんが「アサリの摂餌生態と消化機構に関する研究」と題して講義をしてくれました(写真左下)。みんな知ってるアサリですが、その生態は意外と分からないことだらけでした。写真には映ってませんが、実は、学生よりも教員やポスドクたちのギャラリー多数でした。
午後2時限目は田中先生の海洋物理。大槌湾の概要を紹介した後、午前中に調査船・弥生で観測したCTDデータを使って大槌湾の水温・塩分の分布を調べました。普段はコンピュータで描けてしまう図を、自分の手を使って描いてみる演習です。大槌川や鵜住居川などの河川水が湾内の表層に広く分布していること、大槌湾の下の方に冷たい水があることが分かりました。
3日目の最後の講義は福田先生、海の栄養についてです。水に含まれる栄養分を分析すると、その水の起源が分かるのだそうです。この後、午前中に調査船・弥生で採集した海水と、福田先生が講義の合間に採水してきた大槌川、小鎚川、鵜住居川の水のクロロフィルa(植物プランクトン)を測定しました。水に含まれるクロロフィルaは、フィルターに濾しとって分析します(写真右下)。「サンプルに余裕がない、つまり失敗できません」という福田先生の言葉に、作業する学生も緊張気味です。(Y.M) |