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【報告】2017 TEAMS シンポジウム
2017年3月20日、東北マリンサイエンス拠点形成事業シンポジウム「私たちと震災―世代を越えて―」が東大農学部 中島董一郎記念ホールにて開催されました。天候にも恵まれ、多くの方が来場してくださいました。
今回のシンポジウムでは、我々研究者が通常行っている研究報告ではなく、高校生や大学生、地元の方もふくめ、震災に関する活動を行ってきた様々な方々にも発表して頂き、サイエンスの枠にとどまらずに世代や立場を越えた相互の共通点を見出そうという、今までにない試みを行いました。
各セクションの発表を、簡単にご報告します。
『高校生から見た震災』
被災地訪問や物産展などで復興支援活動をしてきた都内の中学生・高校生たちに発表をしていただきました。現地の商店街や子どもたちとの交流、校内や外部向けの物産展開催をはじめとして、震災直後から今日までの6年間の様々な活動が紹介されました。また、「ボランティアは微力だが無力ではない」、「大好きになった人たちに元気を届けたい」など、現地の方々と触れ合いながら培ってきた考えや思いも語られました。
『大学生から見た震災』
大学生ならではの視点から発表がありました。期せずして三つの発表で「食」がキーワードとなっており、「おいしい三陸応援団」の活動報告、現地に行くきっかけは「東北の美味しいごはんが食べたい」でもいいのではという提案、東北の水産物への興味からそれを研究テーマにした話、といったユニークな内容でした。また、防災の立場から震災の経験を正しく活かすためには、避難の成功・失敗の意味を分析する必要がある、という指摘がありました。
『地元の立場から』
はじめに岩手県大槌町役場の方から現地の被害と復興状況、および課題解決の取り組みを紹介していただきました。現地では被災建物の撤去やインフラの整備がだんだんと進み、今年に入ってようやく家が建ち始めたそうです。
そして、現在大槌町で「語り部ガイド」をされている方は、被災した地元民としての心情を語って下さいました。「伝えたい。わかってほしい」という思いと同時に「自分たちの町は見世物じゃない。外の人に何がわかるのか」という葛藤を抱えながら、ガイドの活動などを通して感じた人との触れ合いや縁の大切さなどが語られ、実際に被災された方の言葉のひとつひとつに会場全体が圧倒されていました。
『研究者の立場から』
自然科学の研究者から「急ぐ復興」として養殖漁業や水産物の安全性に関する研究の紹介と、「長い目の復興」として持続的な漁業のための海の天気予報に関する研究や人材育成事業、震災の記憶を後世に伝えるためのプロジェクトの紹介がありました。社会科学の研究者からは「がんばれ」、「きぼう」、「きずな」などの言葉・概念について、東北でのフィールドワークを交えて話されました。
シンポジウム閉幕後は建物内のカフェで懇親会が開かれ、様々な形で震災に関わってきた方々と会場に訪れた参加者との間で活発な交流が行われました。
本シンポジウムの趣旨は「復興に関わる様々な活動を振り返り、その意味を考える」というもので、明確な結論が出るテーマではありませんが、今回の取り組みはそれを考えるきっかけ、あるいは考え続ける一助となれたのではないかと思います。(K. N)
記入者:
メーユ
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