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干潟の生物のおはなし―ホソウミニナ
今回は干潟の生物のおはなしです。
東北地方太平洋岸には、多くの干潟があり、そこには様々な生き物が生息しています。
干潟には、水質浄化、多くの水産有用種の成育場や渡り鳥の休憩地としての役割が知られ、生物多様性保全の面からも重要な場です。しかし震災による津波で、場所によっては、生物相がガラッと変わったり、生息していた生き物の数が激減したり、と大きな影響を受けました。
今回お話しするホソウミニナは、日本各地の干潟で見られる、干潟の上を這って生活している巻貝です。現地調査の際に観察していても、アクティブに動くこともなく、のんびり生きている印象を受けます。また、この巻貝は浮遊幼生期間を持たないため、卵から生まれた稚貝が遠くへ行くこともまれな、地域密着型巻貝です。
ホソウミニナは東北地方にも多く生息していますが、震災時の津波によって、いくつかの生息場所では個体数が激減してしまいました。他所と交流がなく、個体数は激減したわけですから、このまま滅んでしまう個体群がでるかも…、と当初は考えていたのですが実際はその逆でした。2012年の調査では数個体見つけるのにも苦労した宮城県舞根湾ですが、その2年後には大量に見られました(写真)。
同様の復活劇は他にもいくつかのホソウミニナの生息地で見られ、生物のたくましさとでもいうのでしょうか、とても驚かされます。定量調査をしようものなら、意識が遠のくレベルの場所もあります…
目につく干潟の生物の中では、津波後の個体数復活速度ナンバー1ではないでしょうか。
私たちのグループは、津波が沿岸生態系に与えた影響、地域差や回復過程を各地のホソウミニナ個体群の遺伝子解析から明らかにすることを目的としています。
今年も、もう少ししたら採集調査にでかけます。(H.I)
記入者:
メーユ
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