2015年7月18日に、大槌町赤浜にある大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センターにおいて、海の日一般公開が5年ぶりに開催されました。 2010年まで毎年7月に行っていた一般公開は2011年の津波でセンターが被災したために中断されていましたが、今回ようやく再開にこぎ着けました。季節外れの台風による悪天候が懸念されましたが、幸いにも予想は外れ、時々青空が顔を出す中で計200人もの来場者を迎えることができました。 2010年までは最多で1日1300人の来場者がありました。それに比べれば少ない人数ですが、じっくりと展示物を見てもらえました。例えば、ウミガメ水槽で2時間近く大学院生を質問攻めにする小学生やお母さんが何組かいたのが印象に残っています。一般公開の前日には、大槌と吉里吉里の小学生80名を招いて、1時間で6つの展示物を見てもらいました(写真参照)。1つの展示で10分間では足りなかったのか、翌日も再び訪れてじっくりと星砂探しに取り組んでくれた小学生もいました。 私たちはそんな人達にこそ見てもらいたくて展示の準備をすすめてきました。来年以降もこの企画を継続し、少人数の心に深く刻み込まれるような展示を準備していきたいと思っています。(佐藤克文)
アンケートのコメント例) ・エラの中から白いぶったいが出てきた。びっくりした(10歳以下女子)。 ・ナマコをさいしょはさわれなかったけど、さわれたので良かったです。ウミガメをさわったらヌルヌルしてて、こうらにエビがすんでいると聞いてびっくりしました(10歳以下女子)。 ・サメのことを知りたい(10歳以下男子)。 ・ウミガメがさわれて海にゴミを捨ててはだめだと言うことが分かりました(10代以下男子)。 ・星の砂ってどういうのか知りたいです。カメってしっぽがあるやつと無いやつがいるの?(10代女子)。 ・子どもたちが色々聞いてみようと思っていたようですが、なかなか話しかけられずにいました。小さな質問会みたいな解説会があれば聞きやすかったと思います(20代主婦)。 ・ウミガメが近くを泳いでいると思わなかった(20代会社員女性)。 ・観測船の見学もできればうれしいです(20代女性主婦)。 ・娘(4歳)がタコが生きているのにびびってました(20代男性)。 ・フィールドワークの参加企画をして欲しい。(20代公務員男性)。 ・地元の施設なので、もっと研究をPRして欲しい。また、一般公開を行って欲しいです(40代公務員女性)。 ・楽しかったです。子どもたちはかなり集中してちりめん、星砂拾いしてました(40代主婦)。 ・沿岸部に住んでいてもなかなか海の生きものにふれあえる機械がないので、今回のイベントは子どもにとっても大人にとっても楽しい時間になりました(40代主婦)。 ・溶存酸素量で、魚の活動量を測っているのが興味深かったです(40−50代公務員)。 ・ホタテやアワビなどの貝殻を、産業として活用する案を沿岸地域に提供して欲しいです。被災跡地での研究・イベント開催に心意気を感じました。サイエンスカフェのようなものがあると若い人が集まるのでは(40代公務員女性)。 ・生物の原点の研究が実生活に役立つように成果を挙げて下さい(60代会社員男性)。 ・広報大槌の「海の勉教室」の詳しい話しを聞きたい(60代主婦)。 |