研究題目潜水目視調査による津波後の魚類群集の遷移過程の解明調査地気仙沼舞根湾テーマ番号(各班の番号)2研究実施者(氏名・所属)益田玲爾(京都大学舞鶴水産実験所)キーワード潜水目視調査・魚類群集・遷移・生物多様性・温暖化研究内容(目的・方法)津波の直後,東北沿岸の浅海は土砂で覆われ,一時的に魚類のほとんどいない環境が出現しました.その後どのように魚類の数や種類が増えてくるのかを,2011年5月から2ヶ月に1回の潜水調査により観察し,海洋生態系の遷移過程に関する貴重な事例として記録しています.2011年には魚種が少なくハゼ類のみが爆発的に増えていたのが,2012年には魚種が増え,種数はその後変化していません.しかし,2013年以降も,シロメバルやアイナメなど長寿の魚において大型の個体が増えるなど,質的な変化は続いています.
参考文献
- Masuda R, Hatakeyama M, Yokoyama K, Tanaka M (2016) Recovery of Coastal Fauna after the 2011 Tsunami in Japan as Determined by Bimonthly Underwater Visual Censuses Conducted over Five Years. PLoS ONE 11(12): e0168261. doi:10.1371/journal.pone.0168261
- 益田玲爾(2013).気仙沼舞根湾における魚類および底生生物の潜水センサス.海洋と生物.35(6) : 587-591.