「織笠川河口の風景写真 撮影 2013年5月」
研究題目岩手県織笠川河口における底生生物の調査
調査地織笠川、山田湾
テーマ番号(各班の番号)6
研究実施者(氏名・所属)木下今日子(岩手大学)
キーワード沿岸浅海域 干潟 底生生物 サキグロタマツメタ
研究内容(目的・方法)山田湾にある織笠川河口の干潟は、岩手県有数の潮干狩り場でした。しかし、アサリの移植放流とともに持ち込まれた貝食性の巻貝・サキグロタマツメタによる食害の影響で、潮干狩りが中止に追い込まれていました。その後、東日本大震災の津波と地盤沈下の影響で、干潟の面積が縮小し、そこに生息していたアサリを含む底生生物も大きな影響を受けました。震災後、織笠川河口の底生生物は種類数・個体数ともに回復傾向が見られ、特にアサリは優占種になりましたが、サキグロタマツメタも発見されたことから、アサリを含む底生生物に影響を及ぼすことが予想されました。岩手大学では東北マリンサイエンス拠点形成事業の一環として、織笠川河口における底生生物の震災からの回復状況を詳細に調査するとともに、サキグロタマツメタの生息状況を調べ、他の生物への影響を明らかにしていきます。
参考文献
- 松政正俊・木下今日子・伊藤 萌・小島茂明(2015)三陸の渚:その大規模撹乱に対する脆弱性と頑強性.DNA多型, 23(1), 9-16.